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by mosuke-anet

ハズレみかん




沢村貞子の「私の浅草」(暮らしの手帖社)を読んだ。


そのなかに「あたりみかん」というエッセイがあった。

ぶつかるなどして、ちょっと傷みかけたみかんを

「あたりみかん」といって、安くうるのだそうだ。

腐れみかんではなく、「あたりみかん」。

売るほうには蔑みはなく、買うほうにも卑屈さなどなかった

とある。

その当時の浅草の生き生きとした生活、そして人情と気風。

とても面白い一冊です。



「あたりみかん」を読んで、ふと思い出した。




昔は、みかんといえば箱で買うものでした。

炬燵の上においた籠のみかんがなくなると、外の物置から取ってきて補充する。

あたたかい炬燵から出たくなくて、兄と私で、「お前が行け」

「お兄ちゃん行けば」などと言い合って、結局、根負けしたほうが取りに行くのだった。

外からやってきたみかんは、冷えていてとってもおいしかったなぁ~。


最近みかんを食べていて、おや? と思うことがあった。


 「ハズレみかんが無い」


昔は、ある一定の割合で、酸っかい(酸っぱい)みかんがあったものだ。

わたしは、そんなみかんを目ざとく識別して手に取らないが、

母はやたらと「ハズレみかん」をとってしまう。

それを見て、「お母さん、ヘタだな~。 そりゃハズレだよー」と、

得意げに言っていた。



子供に、甘いみかんを食べさせたくて、わざとハズレを選って

食べていたんだなぁ・・・。





姜尚中(かん・さんじゅん)著 「母(オモニ)」(集英社)  こちらもおすすめです。
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沢村貞子(さわむらさだこ)著「私の浅草」(暮らしの手帖社)
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by mosuke-anet | 2011-02-08 14:42